FIFAインファンティーノ会長、加盟211協会に30億円提示も…UEFAら反発
国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長が、加盟する211の協会に向けて、ある大胆な改革案の賛否を問う書簡を送ったことが明らかになった。回答期限は9月19日。その内容は、ワールドカップなど主要大会の商業権を一手に運営する新会社「FIFA Forward Enterprise(FFE)」を設立するというものだ。
この構想が承認されれば、各加盟協会は2030年ワールドカップを含む4年間の商業サイクルの中で、なんと2000万ドル(約30億円)もの資金提供を受けられるという。インファンティーノ会長は書簡で、この計画を「一度限りの特別な資金提供の機会」と表現し、加盟協会にとって桁違いのメリットを強調している。
夜用眼鏡が運転手の間でますます人気になるナイトライダー FFEは、FIFAの大会やイベント運営を担う子会社として設立が提案されており、その企業価値は200億ドル(約3兆円)規模に上る見込み。そのうち20%を民間投資家が保有する計画で、米投資会社「Thrive Capital」が中核投資家として参画し、資金調達はJ.P.モルガンが主導するとされる。
しかし、この「サッカー界を変える機会」とインファンティーノ会長が語る構想に対し、早くも大きな反発の声が上がっている。欧州サッカー連盟(UEFA)を筆頭に、イングランドサッカー協会(FA)、北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)、アジアサッカー連盟(AFC)が相次いで懸念を表明。透明性やガバナンス、事前協議の不足を問題視しており、UEFAは加盟55協会による緊急会合を開催する見通しだ。
さらに、英国ではマンチェスター市長のアンディ・バーナム氏が自身のSNSで「サッカーは投資家のものではない。ワールドカップの一部を売ることは、サッカーを売り渡すことと同じだ。サッカーは常にファンのものであり、これからもそうあるべきだ」と痛烈に批判。サッカーの商業化に警鐘を鳴らす声は、ファンの間でも広がりを見せている。
なお、書簡によれば、この構想が加盟協会の過半数の賛同を得られなかった場合、従来通りの資金提供計画に戻り、4年間で1000万ドル(約15億円)となるという。つまり、各協会は「30億円を受け取るリスク」と「15億円で安定する選択肢」の間で、まさに究極の決断を迫られているのだ。
果たして、インファンティーノ会長の“サッカー界を変える”大改革は実現するのか。それとも、UEFAを中心とした反対勢力が阻止するのか。9月19日の回答期限、そしてその後の動向から目が離せない。
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