岡本の隣に現れた“新アジア人”ブレット・ベイトマン。激動の1週間と韓国ルーツへの想い
トロント・ブルージェイズのベンチに、岡本和真の隣で輝く新たなアジア系の顔がある。その名はブレット・ベイトマン外野手。24歳のコリアン2世は、トレード期限直前にカブスから移籍し、わずか数日でメジャー初昇格&初スタメンを勝ち取った。
「トレードされてからの1週間は、まさにジェットコースター。この若造に何ができる?ってオオカミの集団に放り込まれた気分だったけど、みんな昔からの仲間のように迎え入れてくれた」
エアコンなしで部屋を涼しくするならこの一台Airio Pro ベイトマンはミネソタ州セントポール出身。米国人の父は大学野球のコーチで、物心ついた頃にはボールを握っていた。ミネソタ大学から2023年ドラフト8巡目(全体236位)でカブス入りし、ルーキーリーグ、1A、2Aと順調に昇格。今季は3Aで82試合に出場し、打率.321、3本塁打、60四球、20盗塁の好成績を残していた。
運命の電話が鳴ったのは、3Aアイオワの本拠地デモインからインディアナポリスへのバス移動中だった。
「カブスは大好きだったし、一生の友達もできたからホロ苦い気持ちもあった。でも同時に、新しいチャンスにワクワクしている」
インディアナポリスに着くなりバファローへ移動。2試合に出場した直後、メジャー初昇格の報が届く。7日(日本時間8日)、フィラデルフィアでのフィリーズ戦で即スタメン。3回の第1打席、左翼へ二塁打を放ち、メジャー初安打を記録した。
「もう色々ありすぎて……(笑)。これも全て、僕にトレードの価値を見出してくれなければ始まらなかったこと。想像以上に早い昇格だったけど、現在地を理解して一歩一歩重ねていきたい」
メジャー昇格初日、右も左も分からないベイトマンに真っ先に声を掛けたのが岡本和真だった。早出特打でも同じ組になり、通訳を交えて3人で話す姿が何度も見られた。
「同じアジア人だから気を配ってくれたんだと思う。岡本や今永、鈴木はまったく違う世界に来て、違う環境でハイレベルなパフォーマンスをしている。本当に尊敬しかないし、クールだ」
ベイトマンの母は韓国人。3歳で米国人夫婦の養子となり、韓国の影響を強く感じながら育ったわけではないが、ルーツへの想いは常に心の中にある。
「WBCは野球界のワールドカップ。スター選手たちが情熱をぶつけ合う場所。最近のWBCを見ると、出てみたいと思う。韓国はレベルが高いから、まずは呼んでもらえるようにメジャーで頑張る」
ブルージェイズはベイトマン獲得と同時に正中堅手のドールトン・バーショをアストロズへ放出。そのポジションはまだ空いたままだ。移籍後8試合で打率.314と結果を残す若武者が、大チャンスを掴み取るか。
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