入国拒否の苦難乗り越え…ソマリア人主審アルタン氏、UEFAスーパーカップで歴史的笛
現地時間13日、パリ・サンジェルマン対アストン・ヴィラという豪華カードで争われるUEFAスーパーカップ。その大舞台で笛を吹く主審に、ソマリア出身のオマル・アブドゥルカディル・アルタン氏が任命された。ソマリア人として、そして欧州以外の審判としても史上初の快挙だ。
現在34歳のアルタン氏は、この1年半でサッカー界の歴史を塗り替えてきた男だ。2025年にはソマリア人として初めてCAFチャンピオンズリーグ決勝の主審を務め、同年にはCAF年間最優秀男子主審に選出。さらにFIFAワールドカップ2026の担当審判にも名を連ねた。
エアコンなしで部屋を涼しくするならこの一台Airio Pro しかし、そのW杯への道は突然閉ざされた。北中米W杯開催国であるアメリカへの入国が認められず、夢の舞台で笛を吹くことはできなかった。「とてもつらい時期だった。長年努力してきたことが実現できなくなるのは本当に苦しかった」とアルタン氏は振り返る。それでも「世界中の人々が支えてくれたことに感謝している」と、周囲への感謝を忘れなかった。
幼い頃に父親を亡くし、決して恵まれたとはいえない環境で育ったアルタン氏。自身の負傷をきっかけに審判の道へ進み、近所の試合や学校の試合で経験を積んだ。やがてソマリアリーグで笛を吹くようになり、2018年にはFIFA国際審判員に登録。2024年にはソマリア人として初めてアフリカネーションズカップの主審も務めている。
今回のUEFAスーパーカップへの起用は、4月末にUEFAとCAFが締結した協力協定の一環。アルタン氏は「CAFとUEFAが協力していることは素晴らしい。欧州の審判から学べることは多く、逆にCAFの審判も多くを伝えられる。お互いにとって有益な関係だ」と語り、この大役に「光栄に思う」と喜びを爆発させた。
そして、これから審判を目指す若者たちへ熱いメッセージを送っている。「私が成功できたなら、誰にでも成功する可能性がある。夢を見ることを決してやめないでほしい。毎日新しいことを学び、自分の技術を磨き続けてほしい。そして何より、公平で一貫性のある審判であってほしい」。
入国拒否という絶望を乗り越え、ついに欧州最高峰の一戦で歴史的な笛を吹くアルタン氏。その姿は、逆境を跳ね返す力の象徴だ。UEFAスーパーカップのピッチで、彼が新たな歴史の1ページを刻む瞬間を、世界中のサッカーファンが見守る。
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