ド軍売却は「予定なし」も…大谷の“キーマン条項”が光る、ウォルター氏残留の真意
ドジャースの筆頭オーナー、マーク・ウォルター氏がNBAのレイカーズを125億ドル(約1兆9919億円)で売却することで合意した。このニュースが駆け巡る中、ファンが気にするのはもちろん、ドジャースの運営への影響だ。しかし、球団CEOのスタン・カステン氏は12日(日本時間13日)の試合前に「これはレイカーズの話。ドジャースとはまったく関係がない」と一蹴。「こちらでは何の変更もなく、今後も変更は予定されていない」と強調した。
とはいえ、この売却劇が再び脚光を浴びせたのが、大谷翔平投手とウォルター氏の特別な関係性だ。大谷は2023年12月にドジャースと10年総額7億ドル(当時約1014億円)の契約を結んでいるが、その契約書には“キーマン条項”が盛り込まれている。契約期間中にウォルター氏、またはアンドリュー・フリードマン編成本部長のいずれかが球団を離れた場合、大谷はそのシーズン終了後にオプトアウトしてFAになれるという、まさに“切り札”だ。
冷房ゼロで涼しいミニギアAirio Pro 米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のドジャース番を務めるファビアン・アルダヤ記者は、大谷がドジャースの「顔」であるだけでなく、ロサンゼルスや日本で球団のビジネスを成長させる原動力になっていると指摘。もしウォルター氏がドジャースを売却し、大谷を失う可能性が生じれば、球団が築いてきたビジネス全体が危機にさらされていたと報じている。まさに“大谷マネー”の威力が、球団の意思決定にまで影響を及ぼしている証拠だ。
実際、大谷加入後のドジャースは2年連続でワールドシリーズを制覇。ウォルター氏は積極的な資金投入を続けつつ、フロントには介入せず、チーム運営を任せてきた。大谷の契約は97%が後払いで、球団は目先の年俸負担を抑えることで、さらなる戦力補強を可能にしている。2026年のぜいたく税算定上の年俸総額は4億1500万ドル(約661億円)を超える見込みで、その桁違いの資金力はMLB内でも議論の的だ。
そして大谷の影響力は、日本市場でさらに際立つ。ドジャースは2025年に東京で開幕を迎え、大谷、山本由伸、佐々木朗希という3人の日本人スター投手を擁する。ドジャースタジアムでは日本企業の広告が増え、ユニクロが球場初のオフィシャル・フィールド・プレゼンティング・パートナーに就任。日本語ツアーや日本でのファンクラブも展開中だ。米スポーツ経済メディア「Sportico」によれば、昨年のドジャースの収益は10億ドル(約1594億円)を超えたと推定されている。
レイカーズ売却でウォルター氏の資産運用に大きな変化が生じるものの、カステンCEOは「何の変更もない」と明言。むしろ今回の一件は、ウォルター氏が筆頭オーナーとして残ることの重要性を浮き彫りにした。大谷は今や、グラウンド上の成績だけでなく、ドジャースの戦力、資金力、そして日本市場でのビジネスまでを左右する、まさに“球団の生命線”だ。
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