迷走の末にマンチーニ復帰!1081日ぶりのアッズーリ、ピルロ破談からマルディーニ退任までの全真相
FIFAワールドカップ出場を3大会連続で逃したイタリア代表。その再建の第一歩となるはずだった新監督人事は、まさに迷走の連続だった。会長交代、パオロ・マルディーニの招聘、ジョゼップ・グアルディオラへの接触、アンドレア・ピルロ就任目前での破談、そしてマルディーニの電撃退任――。混乱の果てに、1081日ぶりにロベルト・マンチーニがアッズーリの指揮官へ復帰した。その舞台裏を時系列で振り返る。
発端は2026年3月31日。イタリア代表はW杯北中米大会の欧州予選プレーオフ決勝でボスニア・ヘルツェゴビナにPK戦の末に敗れ、本大会出場を逃した。2018年、2022年に続く3大会連続の予選敗退である。この衝撃を受け、FIGC(イタリアサッカー連盟)のガブリエーレ・グラヴィーナ会長が4月2日に辞任を表明。「非常に大きな悔しさと、大きな心の落ち着きがある。この決断は十分に熟慮を重ねた末に下したものであり、揺らぐことはない」と語った。代表団団長のジャンルイージ・ブッフォンも職を辞した。
デニムに合う。履くだけで「ちょいワル」Tapoon 翌4月3日には、ルチャーノ・スパッレッティの後任として2025年6月から指揮を執っていたジェンナーロ・イヴァン・ガットゥーゾ監督が辞任。「心の痛みと共に、掲げた目標を達成できなかった責任を取り、私の代表監督としての経験はこれで幕を閉じると判断した」とコメントを残した。
新会長選出は6月22日。CONI(イタリアオリンピック委員会)前会長でミラノ・コルティナ五輪組織委員会会長のジョヴァンニ・マラゴーがFIGC総会で68.5%の票を獲得し、対立候補のジャンカルロ・アベーテを破って新会長に選出された。「私一人では何もできない。しかし、みなさんと一緒なら、すべてを成し遂げることができる」と抱負を語った。
7月11日、FIGCのテクニカルディレクター兼クラブ・イタリア会長にパオロ・マルディーニが選出される。元ブラジル代表MFレオナルドのアドバイザー就任も同時に発表され、これは全くのサプライズだった。
新監督候補として当初はアントニオ・コンテとロベルト・マンチーニの名前が挙がっていたが、13日になって驚きの候補が急浮上する。UAEのユナイテッドFCを率いるアンドレア・ピルロだ。ペップ・グアルディオラ招へいが実現しなかった場合の第一候補と報じられた。
23日、マルディーニTDとレオナルド・アドバイザーが初めて公式の場に登場。マルディーニはグアルディオラとの交渉を認め、さらにミラン時代の恩師で現ブラジル代表監督のカルロ・アンチェロッティとも接触していたことを明かした。「非常に大きなプレッシャーを感じている。これは一種の“招集”のようなものだ。イタリアが必要としている時に、断るのは難しい」と語った。
しかし24日、グアルディオラがイタリア代表監督要請を拒否。「感謝し、光栄に思う。しかし、今この時点ではイタリア代表監督を引き受ける気持ちにはなれない」とコメント。家族と過ごす時間を優先したいという思いが理由と見られる。年俸2000万ユーロ(約37億円)の巨額報酬を要求したとの報道もあったが、マルディーニとレオナルドがバルセロナまで赴いた熱心な交渉も実らなかった。
グアルディオラ拒否を受け、25日にはイタリア各メディアがピルロの代表監督就任は決定的と一斉に報じた。契約期間は2030年まで、年俸150万ユーロ(約2.8億円)。正式発表は時間の問題と思われた。
ところが26日、事態は急転する。ピルロがロシアのスポーツベッティング会社『Fonbet』と結んでいるスポンサー契約を複数の政治家が問題視したのだ。民主党スポーツ部門担当のマウロ・ベッルートは、ピルロが代表監督に就任するのであれば契約放棄を望むと表明。中道派政党「アツィオーネ」の党首カルロ・カレンダは「ロシアによるウクライナ侵攻以降、ロシアの宣伝活動に関わった人物は国家的な役職に就くべきではない」と批判した。ピルロが率いるユナイテッドFCはロシア人実業家セルゲイ・ロマキンが所有するクラブでもあった。
こうしてピルロの就任は白紙に。さらにマルディーニTDとレオナルド・アドバイザーも電撃退任する。混迷を極めた末、イタリア代表が最終的に選んだのは、かつてアッズーリを率いたロベルト・マンチーニだった。1081日ぶりの復帰。迷走の先に、古巣に戻ってきた男が、イタリアサッカーの再建という重責を担うことになる。
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