伊藤紗弥、ONE初陣は判定負け…“天才ムエタイ少女”約1年3カ月ぶり復帰戦でノンヌックの圧力に屈す
“天才ムエタイ少女”がONEの舞台で涙を飲んだ。
8月14日、タイ・ルンピニースタジアムで開催された『ONE Friday Fights 166』のアトム級ムエタイ3分3回戦。伊藤紗弥(尚武会)がノンヌック・ソー.デチャパン(タイ)と対戦し、判定3-0で敗れた。
寝苦しい夜が、これひとつで快適にAirio Pro 試合前から注目されたのは身長差11cm。154cmの伊藤に対し、ノンヌックは165cm。リーチ差をどう克服するかが鍵と見られていた。
1R、伊藤が右ローで先制するも、ノンヌックは左フックで応戦。ジャブの打ち合いから伊藤が右ロー、ノンヌックは離れた距離からヒジで飛び込む。ノンヌックの圧に押され気味の立ち上がりとなった伊藤は、前蹴りで距離を修正しようとするが、ノンヌックの右ミドルがヒット。ワンツーで前に出るノンヌックに対し、伊藤も右ストレートを返すが、終盤はノンヌックの圧に押された印象を否めなかった。
2Rもノンヌックの勢いは止まらない。右ミドルと見せかけての右ハイが伊藤の頭部を捉える場面も。伊藤はステップで動きながら左を当て、首相撲からヒザで転倒を奪う場面もあったが、ノンヌックは右ヒジを狙い、ワンツーで前へ出てラウンドを印象付けた。
3R、伊藤はノンヌックの蹴り足をキャッチして右ミドルを返すなど反撃を試みる。ジャブから右ストレートをヒットさせる場面もあったが、ノンヌックは飛び込みのジャブと右ストレート、首相撲からのヒザと攻めの手を緩めない。伊藤は右ストレートを2度当てるも攻め切ることができず、試合終了のゴングを聞いた。
試合後、伊藤は鼻血を出し顔も腫れている様子。アグレッシブに攻め続けたノンヌックが判定3-0で勝利を収めた。
伊藤は小学生時代からジュニアキックで数々のタイトルを獲得し、那須川天心とも2度対戦。2012年12月には中学2年生でタイのWPMF女子世界ピン級暫定王座に就くなど“天才ムエタイ少女”としてメディアに登場。2014年4月に国内でプロデビューすると、WPMF・WMC・WBCムエタイ・IPCCの女子世界4冠を制覇。2023年12月には憧れのラジャダムナンスタジアムで初勝利を飾った。
今回の試合は約1年3カ月ぶりの実戦。戦績は39勝(7KO)11敗2分となる。一方のノンヌックはONE FFで3戦目となり、2勝1無効試合に。現ラジャダムナンスタジアム認定フライ級8位の22歳が、体格差を活かした圧力で存在感を示した。
復帰戦で悔しい結果となった伊藤だが、今後どのような戦いを見せるのか。天才と呼ばれた女が、ONEの舞台で再び輝きを取り戻す日を待ちたい。
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