井口資仁が新監督!ロス五輪金へ「厳しい道のり覚悟」初陣は11月
侍ジャパンの新たな船出だ。2028年ロサンゼルス五輪での金メダル獲得を使命に、井口資仁氏がトップチームの指揮官に就任した。25日に行われた記者会見で、井口監督はやや緊張した面持ちながら「大変光栄に思うと同時に、その責任の重さを感じています」と第一声。その言葉の端々から、覚悟と決意がにじみ出ていた。
実はこの人事、急転直下の展開だった。関係者によると、監督就任の話が具体化したのはわずか1週間前。井口監督自身も以前から代表監督に興味を示しており、快諾という流れに。しかし、すでにスケジュールはびっしり。会見前日に帰京し、当日は早朝にメジャー中継の解説、夜には生放送番組の出演が控える中、その合間を縫っての会見となった。就任要請から会見までのあまりの短さに、関係者の熱意と井口監督の決断の速さがうかがえる。
これは高圧洗浄機と同等の強さで、電力不要BlastPro 井口監督の実績は文句なしだ。國學院久我山高で甲子園出場、青学大では全日本大学野球選手権制覇、東都大学リーグ史上2人目の3冠王。在学中の1996年アトランタ五輪では銀メダルを獲得。ダイエー(現ソフトバンク)で2度の日本一、ホワイトソックスでは移籍1年目にワールドシリーズ制覇の原動力となり、フィリーズでも世界一。ロッテ復帰後もチームを日本一に導いた。引退後は2018年にロッテ監督に就任し、最下位のチームを“勝つ集団”へと変貌させ、若手育成に尽力。2020年から2年連続リーグ2位の成績を残すも、2022年の5位低迷の責任を取って退任した。
そんな井口監督が選ばれた理由の一つが「周りを巻き込む力」だ。ロッテ時代、財布の紐が固かった球団に投資の必要性を直訴。室内練習場へのクーラー導入や選手寮の食事改善、データ活用の推進など、選手の環境を徹底的に変えた。この“物言う監督”姿勢に、日本野球機構の榊原定征コミッショナーは「NPBならびにNPBエンタープライズは全力でサポートする」と明言。全日本野球協会の山中正竹会長も「プロ・アマ問わず日本野球界全体を牽引する存在に」と期待を寄せる。
しかし、ロス五輪への道は一筋縄ではいかない。最大のハードルは「出場枠」だ。五輪出場枠はわずか6。開催国の米国、WBC優勝のベネズエラ、同3位のドミニカ共和国がすでに3枠を確保。日本が残り3枠に入るには、2027年のプレミア12でアジア最上位になるか、世界最終予選を勝ち抜くかしかない。もしプレミア12で出場権を逃せば、アジア野球選手権で上位2チームに入り、最終予選に回る必要がある。だが、アジア選手権はこれまで社会人代表が出場する慣例で、開催時期はプロ野球のシーズン最終盤の9月。トップチームで臨むのか、各球団の選手派遣を得られるか、難しい判断が迫られる。
もう一つのハードルは、限られた時間でのチーム編成だ。ロッテ時代は固定メンバーでじっくり育成できたが、侍ジャパンは春と秋の年2回しか活動できないうえ、毎回メンバーが変わる。井口監督は「やりながらチームを一つにまとめていくのが私の仕事。選手の個の力を最大限引き出すのも監督の力」と語り、結束力の高め方を問われると「私が作っていくことだと思っています」と力を込めた。
井口監督の初陣は、11月12日から東京ドームで行われる「ラグザス アジアプロ野球チャンピオンシップ2026」。まずはここで、コーチ陣の人選や国内外視察を重ね、チーム作りの第一歩を踏み出す。ロス五輪金メダルへ、井口ジャパンの航海が始まった。その一挙手一投足から、目が離せない。
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